荷物が届くのは、誰かが運んでいるからです
勝手にいつの間にか荷物が届くなんてことはありません。
誰かが深夜大型トラックを飛ばして、そこから誰かが仕分けして、誰かが分配して、誰かが個人のお宅まで運んでやっと、商品が届きます。
それを当たり前のように、感じている今の世の中。
もしも、災害や戦争・デモなんかが起きれば、その当たり前は一瞬で崩壊します。
物流も農業(食料)も下請けの工場(派遣・外国人労働者)も、なんでも使い捨てにする今の世の中はおかしい。
実際に、配達をやってみてわかったこと
これは、やらなければわからなかったと思います。
私もなにも考えずに荷物を受け取っていた方の人間です。
しかし、やってみて思いました。
不効率にもほどがある
そもそも、今の時代いきなり訪問して、いるかどうかもわからないのに、配達するって!!
それをまだ普通にやっている。
時代遅れなんじゃないのかな?
ある日の配達です。
エリアは、地方都市の一角
マンションやアパートが多く、中心部にも行きやすいエリア。
はい。
だいたい居ません。
そりゃそうです。
都市のマンションアパートなんてほとんど単身かいてもふたりで住んでいる程度です。
平日の昼間なんて会社に行っているでしょう。
休みは遊びに行っているでしょう。
しかも、今は都市のマンションやアパートはオートロックです。
いてもお風呂に入っているかもしれません。
トイレにいるかもしれません。
手が離せない状況かもしれません。
それを律儀に一件一件いるかどうかもわからないのに配達するなんて無駄でしかない
そんな無駄なことを今までよくやってきたな〜と思ってしまいました。
そんな無駄を今までひたすらマンパワーでやってきたのが各社の配達員です。
これを今まで何十年もやってきたなんて本当にお疲れ様です。
再配達率を20%で計算すると、年間7億4000個の荷物
再配達コストは2600億円 9万人が無駄に車で走っているこになります。
ガソリンも使い、労働力も使い、CO2もバンバン出して、結局居ない。
そして、コロナの影響で荷物は劇的に増大しているという現実
なぜ変わらなかったか?
使い捨ての配達員|いくらでもドライバーなんかいるは大間違いです
・ドライバーが何も言わなかったからです。
・会社が強すぎたからです。
・お客様を大事にしすぎたからです。
やってみて思ったこと
本当にストレスしかたまらない。
1日に何件も何件も不在不在不在。
電話しても出ない。
メールしても返信なし。
結果的に
全然荷物が減らない。
無駄に走って、無駄にイライラして、いるかどうかもわからない大量の荷物を配る。
そして、それが毎日続く。
運送業界の離職率は高い。
3年以内に40%が辞めていく
常に人を募集していて、慢性的な人手不足。
いくらでも変わりなんかいるという体質が出来上がってしまったと思われます。
そろそろ変えていくべきなんじゃないのかな?
最近になって変わってきたこと
コロナと同時にスタートした置き配達
これはいいです。正直日本はそこまで治安が悪くないですから。
ちょっと街中を出れば一軒家ばかりです。
わざわざ家の中に入ってまで盗もうなんてしないでしょ。荷物が置いてあるかどうかもわからないし、カメラがついているかもしれないのに。
困るのが、中心部のマンションやアパートです。
基本的にオートロックです。
中に入れない以上置き配達はできません。
大きいマンションだと宅配ボックスが置いてあるところもチラホラありますが、
いまだにないところがほとんどです。
最近のニュースで宅配業者はオートロックを解除できるようになるという。
これは期待です。
どれだけのマンションに対応しているのかにもよりますが、ドライバーからしたらかなり違ってくると思います。
アマゾンジャパンがオートロック式のマンションでも置き配を始めます。Amazon拠点からの配送員が専用アプリから解錠できる機器を設置。ヤマト運輸など外部事業者は利用できません。https://t.co/4PkOiUDuJn
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) February 24, 2021
マンパワーには限界がある。
今までマンパワーでできる限りの数をドライバーが走って走って回っていたのが、
ちょっとしたことで(地図アプリ・置き配達・ロック解除)で格段に仕事が早くなります。
言い方は悪いですが、今までのやり方は無駄だったわけです。
無駄な努力は頑張っても無駄は無駄です。
今後ますますECショップ(Amazon yahoo 楽天 イオンスーパー)での注文は多くなることでしょう。
正直、今でもドライバーは酷使されています。不足しています。
プラスフードデリバリーに流れて行っています。
Amazonなどの宅配とフードデリバリーの違いは?????
Amazonの場合、最初に今日配達する量の荷物を渡される
それを時間内に、配り切らなければいけない。
それが、最近ではどんどん荷物の量が増えており、ドライバー離れが起きています。
一方のフードデリバリーはオーダーを一件ずつ受注し、配っていく方式。
Amazonのように時間内に、何個配らなければいけないと言った感じではなく、1件を配ることに集中できる。
フードデリバリーの方がストレスは減ります。が、いつも仕事があるわけではないのがフードデリバリーです。
オファーがならなければ、お金は発生しません。
ドライバーがやりがいのある仕事でないと、この業界は息詰まります。
商品が届くのは当たり前ではない。
本来ならば、自分が買って家まで持ってくる労力を誰かがやっているのです。
自分たちが楽をするため・得するためにも、配達業者はドライバーを労らなければいけないし、
お客さんは楽をする分、配達予定日時にいない時は配達を希望しないようにしなければいけない。
それが、当然のルールでしょ?
今後考えられること
・宅配ボックスの増加(一軒家・マンション共に)
・置き配達の普及
・配達日時を事前にお客さんに報告。 その時にいなければ送料が加算される
・ドライバーが向かっていることをスマホに通知。完全にルートを作成、ドライバーはその順路で回る|お客さんはいるならばOKし、いないならば不要、連絡がなくても不要
・スーパーやドラッグストアで受け取りロッカーの増加
・人手不足・無理な配達で信頼低下
・無理な走行で事故の多発
再配達のコスト 2600億円
この無駄がなくなれば、ドライバーの報酬を増やすこともできるし、荷物を分散することもできるし、商品の値段を還元することもできる。
そうなれば企業もお客さんもドライバーも喜ぶことになります。
ちなみに、フードデリバリーの在宅率は、1000回配達して100%です。
再配達というルールもありませんし、走れば走っただけ報酬がつきます。
【Win-Win】【Total Win】最終的にお互い徳をするビジネスがカギとなる
私は、この仕事自体嫌いではありません。
むしろ、宅配することでお客さんに直接お礼を言ってもらえる仕事であり、
動くことができないで困っている人に届けれる仕事。
人に感謝される素晴らしい仕事だと思っています。
だからこそ、今の配送業は非常にもったいないです。
無理をさせ過ぎています。
無理な個数をやらせ過ぎています。
いくらでも人なんていると思っています。
無理をさせれば、ひずみが生まれ、噂は広まり、最終的に自分のところに返ってくる。