宅配にとって一番無駄だと思うこと。
持ち戻り。再配達。
日本の宅配便の全個数が1年で約50億個。そのうちのなんと11%が再配達されている。
およそ5億5000万個が再配達。約6万人の労力と25万トンの二酸化炭素が無駄に排出されている。
持ち戻りとは、お客さんが不在で電話にもでないため、商品をまた持ち戻ること
再配達とは、不在で持ち戻った荷物をまた配りにいくこと
私はAmazonフレックスですが、Amazonの場合ここまでの再配達が高いとは思いません。
Amazonは置き配をデフォルトにしています。
お客さんがいなくても玄関に置き配していくことが多い。
そのため佐川や郵政・ヤマトのように必ずサイン・印鑑が必要というわけではない。
Amazonでは、朝不在だった荷物を夕方の便で違うドライバーが再配達します、
中には再配達だけのルートもあったりする。
問題なのが、この再配達だけのルート・・・・・広範囲のエリアで、だいたい落ちるのは半分くらい。
広範囲になるのは、不在だった場所だけを回るから、必然とエリアが全域になる。
半分しか落ちない理由。この再配達ルートが起こるのは、都市部のマンション。特にワンルーム。
都市部のマンションで核家族と一人暮らし。
はい、大体いません。
宅配ボックスがあるでしょ?
はい。こういった持ち戻りになる所のマンションは、宅配ボックスも常に埋まっていることが多い。
だから持ち戻りになります。
これが郊外になると、置き配が多い。夜は誰かしらいるから配完率は高くなります。
ドライバーは再配達の荷物が嫌いです。
再配達の理由はいろいろあります。
不在
置き配不可
中に入れない
営業時間外
宅配ボックス空いてない・もしくはない
電話応答なし
住所不明・住所不備
そして、Amazonの箱や袋はお世辞にも丈夫だとは言えません。
何回も配送するように作られていないのです。
1度の配送で大量の荷物に押しつぶされ、凹んだりボロボロになる。
そして再配達の2度目。凹んだ状態の荷物からスタート。
また持ち戻り。
さらに状態が悪くなっている箱。
再配達の荷物は元戻りになる確率が高い
一度不在で再配達になった荷物。大体はその日の夜か次の日に再配達されますが、最終的に持ち戻りになる荷物は再配達された荷物の確率は高いです。
再配達が有料になる?時間指定しない限り再配達しない?
昨今の宅配の増加で、今現場では大変なことになっています。
・一人当たりの荷物の量
・時間指定の数
・クレーマー
・さらにインボイス制度と2024年問題
・人手不足
近い将来、今のように届かなくなる可能性は多いにあります。
人件費を上げる代わりに、商品の値上げ、再配達の有料化も十分考えられる。
それでも人が集まるかは定かではありません。
個人宅配は委託構造で成り立っている。
この仕事をしていて確定申告をしていない人は15〜30%と言われています。
Amazonフレックスに限れば40%〜50%近いのではないだろうか?(デリプロも高そうだが)
理由は外国人の多さ。
私が会うドライバーで体感的に70%が外国人だと思います。
中には日本語がほとんどできない人も多くいる。そんな人たちが売上と経費を計算し、
確定申告書をちゃんと理解して書いて所得税を払ってやっているだろうか?
日本人の人でもわかっていない人は多くいると思います。
インボイスが始まれば、適格請求書発行業社ということになります。
10%の消費税を納めなければなりません。
その時に、今まで同じ会社から所得があるのに税金を納めていない事がバレます。
追徴課税になる事でしょう。
インボイスは今年の10月からスタートですので、最低でも今年、確定申告をしていないと(2023年3月15日まで)疑われる可能性が高い。
仮にこの情報が広まれば、今働いている外国人の人は相当数いなくなると思われます。
彼らのネットワークは早く、危険だと察知すれば蜘蛛の子を散らすように去っていく。
再配達の有料は正直難しい
どうやって徴収するのか?
再配達のお金を現金で徴収することは考えにくいです。Amazonの場合現金での取引はない。
・毎回クレジット引き落とし?
・宅配ボックスがいっぱいだった場合は?
・家にいたのに不在にされた(ウソ)?
・保管場所に取りにきてもらう?
保管場所に取りにきてもらう場合でも、荷物を保管しておくスペース、荷物を取り出すであろう人の人件費がかかります。
そんないつ取りに来るかわからない荷物をいつまでも置いておくわけにはいきません。
スペースが圧迫されて作業効率が落ちていく。
改善策としては?????
・再配達の多い人を分ける
Amazonは全てのデータを保管しています。
いつ・誰が・何を・いくらで・何個買ったか?
何回配達に行ったか?
何回目に荷物が届いたか?
カウントすることぐらい簡単です。
・置き配不可の場合は別途料金
置き配の場合と置き配不可の場合の所要時間は違います。
一軒家・置き配の場合、玄関に置いて終了およそ15秒
一軒家・置き配不可手渡しの場合、インターフォンを鳴らして出てくるのを待って終了。およそ60秒
たった45秒の違いと思うかもしれませんが、宅配の人は100個〜200個近くの荷物を制限時間内に裁かなければなりません。
トイレに行く時間もない・時間がもったいないと思うほどに秒単位で行動しています。
・住居ごとで値段を変える(タワマン・団地・大型マンション・一軒家・アパート)
団地の置き配と一軒家置き配の時間
これはかかる時間が全く違います。
それなのに料金は同じ?
・ハブロッカー利用時は割引
このハブロッカーは、今至るところに設置してあります。
これを利用することでドライバーは、配達する件数が減り、持ち戻りも減り、さらに多くの荷物を処理する事ができます。
最後に、今の宅配制度を当たり前にしてきた大手宅配業社の責任も大きい。
宅配業社もまさかここまで荷物が増えることもタワマンや超高層ビルができるとも想定していなかったことでしょう。
まだ20年前なんかは、宅配物が家に届くことなんて月に1回あるかないかくらいのイメージ。
(今では気になったら、ポチって次の日に届くという・・・・)
だから、再配達も無料で対応してきた。
しかしここまで荷物が増え、配達も複雑(タワマンセキュリティ・巨大マンション)になると、人は嫌悪して人手不足になるのは当然とも言えます。(しかも委託契約)