【企業努力】響きはいいがただの時間稼ぎ|すでに安い国、日本

 

 

 

 

企業努力


 

これは本当に危険です。

 

日本は御恩と奉公

 

企業努力・カイゼンばかりして、大事なものを削り取ってしまいました。

 

もう昔のようなはありません。

 

 

 

 

 

 

下請け工場の場合


 

今は厳しい時なので、協力各社各位には、申し訳ないが単価の値下げを要求します。

 

下請け社長『頑張れば安くできるかもしれないが・・・・』

 

品質は今まで通り・・・納期も絶対に遅れてはいけない・・・遅れたら損害賠償

 

 

担当は、今は厳しい時期だから今回だけ・・・・今回だけです

 

 

なんとか企業努力でコストを下げることに成功するが・・・・

 

 

なんだ、やっぱりできるんじゃん。申し訳ないけどこれからこの金額でお願いできますか?

 

今回だけと言ったじゃないか!!!!!

 

すると担当・・・・私も上から言われていて、なんとかこの金額と言われているんです。涙

 

なんとか社長、お願いします。

頼れるのは社長だけなんです。

必ず・・・必ず、値段は戻しますから。

 

 

そう言った泣きおどし作戦に入ります。

 

 

大体の場合は、ここら辺で社長は了承してくれるでしょう。

ちなみにエリート意識の高い一流企業の人たちは、自分たちが頭を下げれば下請けの社長は喜ぶことを知っています。

 

 

 

これ以上渋ると一変します。

 

そうですか。無理ですか。

 

無理ならば、他に回します。

 

この値段で引き受けてくれる会社を探します。

 

他の納品も違うところに回します。

 

〇〇さんとも取引されてますよね?〇〇さんの仕事はあるといいですね。

 

 

 

まるで地獄のような企業努力という名の強制執行。

 

 

 

           
 

 

 

 

飲食業も同じです


 

今やチェーン店がほとんどを占める飲食業界

 

なぜ、チェーン化するのかといえば、1店舗の利益ではしれているが、それが100店舗で少しずつ利益を確保できれば儲かるから。

 

商品の値段はできるだけ上げない。

 

代わりに原材料の量や産地、人件費を少なくしていく。

 

そこで一番下げやすいところ・・・・・人件費です。

 

ファストチェーンなんかを見ると本当に悲惨な現状がわかります。

 

 

 

 

とある牛丼屋さんの例

 

時間は11時

店員さんはホール1人調理2人

3人とも高齢者

 

だんだんお客さんが入ってきて、お店はいっぱい、持ち帰りやフードデリバリー・ドライブスルーのお客さんも対応しながら一人取られる。

 

お客さんは帰り、片付け洗い場は誰もいない。

 

それでも感染対策で綺麗に除菌しなければいけないが・・・・どうみてもできていない。

 

見るに絶えず出てしまいましたが、これが今の現状なんでしょう。

 

表の看板にはアルバイト大募集時給950円

 

ざっと計算すると

一人当たりの飲食代600円として、お客は30人

1時間で2.5回転

1時間で45000円

2時間で90000円から10万円といったところでしょうか?

 

それを3人ないし4人で回せば人件費は1000円×4人×2時間 8000円

 

人件費を10%で抑えることができる。

 

これを仮に300店舗のお店で実行すれば、かなりの利益になるわけだ。

 

それを企業努力と言えるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

配送業も同じです


 

今までは一人一日80個の荷物を配送。

 

お客さんに間違いなく届けれて、安全を確保しながらできるギリギリの数字。

 

それが繁忙期になり1日100個になる。

 

数が増えて時間がない。住所は多分あっていると思う。お客さんへの対応も次が詰まっているからほどほどに

 

このままのペースだと間に合わないから、一時停止やシートベルトは時間がないからできない。

 

それでようやく配りきれるような感じ

 

 

 

なんとか繁忙期を終えて・・・言われるのが

 

なんだ100個でも配りきれるなら、これから100個ね。

 

無理ならいいよ。新しい人にするから。

 

新しい人は、今までのことを知らないので100個が当たり前でスタートする。

 

そしてまた繁忙期

 

1日の荷物は120個に

 

なんだ120個でも配りきれるなら。これから120個ね。

 

こうやってどんどん1日当たりの荷物は増えていく。

お客さんへの対応は最悪

交通ルールは無視

エンジンをかけたまま荷物を配送

ドライバーはただただ荷物を配り続ける

 

 

120個でも配りきれる <==== これは繁忙期の短期的な話だからで無理して頑張ってできる数字

 

そう、無理して頑張ってやることを常態化していくとどうなるか?

 

パンクします。

 

ドライバーは疲弊し、安全確認も疎かになり、事故を起こすようになる。

 

その噂が広まり、ドライバーは集まらなくなり、荷物が捌ききれず荷主から解約されるという感じ

 

 

 

 

 

 

なぜこんなことが起こるのかというと?????

 

 

経営者は従業員や下請けのことなんか1ミリも関心ないからです。

 

できるだけ安いところ安いところに回す企業体質

 

仕事が欲しい、弱小企業は無理してもその値段で引き受けようとするでしょう。

 

 

納期、品質は絶対に落とさないで。

 

 

 

仕事を引き受けた弱小企業の社長は従業員に言います。

みなさん、この仕事は多少キツイかも知れませんが、頑張ればできます。

みなさんならばできます。

 

絶対に納期は遅れさせないように

 

絶対に不良品は出さないように

 

以上

 

 

あとは各々の上長と相談しカイゼンしていってくれ。

最後に出来ないと言うのは簡単だが、困難を乗り越えてこそ人は成長していく。みなさんに期待しています。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・。

 

無理な仕事は従業員に回されます

 

 

明らかに無理のある納期と品質項目の多さ

 

時間も人も足りない

 

そしてこの単価。

 

派遣社員と外国人で回すしかない。でないと利益なんか出せない。

 

 

 

 

その頃、社長は仕事を取ってきた自分のご褒美に、夜の街で散財する。

ご褒美に自分専用社用車をアルファードに変更

 

 

疲弊する現場、

全く仕事が終わらない上長

なんとか納期に間に合わせるため、無理をする従業員

 

 

しかし、Xデーは来ます。

 

最初から無理なことを無理にやっていけば、過労死や事故が起こる

 

 

ゴミが散乱している場所にゴミが増えていくように

 

油まみれの場所で料理をするように

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これ以上下げれない人件費をカイゼンしたとんでもないルール

 

今までの時代はどんな仕事でも正社員が行っていた。

精密な作業から簡単な作業まで様々だが、それでも長年の経験で職人と呼ばれるまで成長する

 

それが、今では派遣会社A 派遣会社B 外国人実習生派遣会社C 外国人実習生

 

これで今の工場や現場は成り立っている

 

正社員として長年面倒見るよりも、短期間のいつでも雇用調整できる派遣を使うことで人件費をやすくすることに成功

 

しかし、そのツケは大きい

 

そんなのは、ただの時間稼ぎ。

 

そう言った非正規を使うことで、なんとか平静を保っているだけ。

 

そんなのは企業努力でもなんでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

言葉が上手いだけで利益を蝕む人間がいる

 

 

           
 

元請けや第一下請けなんかは利益を確保できないような言い方を担当にさせる。

 

元請けメーカーが赤字となれば、その印象やブランドイメージが下がってしまう。

 

何としても黒字で決算報告をしたい。

 

ブランドが下がって、さらに売上が減ればみなさんにも影響が出てしまう。

 

だから今回は、この値段でお願いしたい。

 

しかし、そんなことはありません。

 

 

トヨタ自動車でも、単価下げを繰り返していますが、過去最高の利益を叩き出しています。

 

 

大企業の仕事は、もはやコストカッターという仕事になっている。

 

下請けへの値段交渉をして、うまいこと下げれた人間が出世するような時代。

 

 

 

企業買収や銀行屋なんかも似ています

 

 

 

 

F1のオーナーの話


 

年間120億以上のお金が必要となるF1

1週間で2億円以上が毎週なくなっていく。

 

そんな中でプライベートでオーナーをやっている人もいます。

そういった人の暮らしは、毎戦世界のレースに同行し、週末はヨットでパーティー、豪邸、高級ホテル・バカンス

 

まさに絵に描いたような暮らしをしている。

しかし、なぜ?

そのチームはプライベートなので上位にくることはほとんどない。

 

上位に来なければスポンサーも付きにくい。

それで毎週2億円がなくなっていく。

そんな状況でも優雅にヨットで昼寝をしているオーナー

 

これも企業買収とよく似ています。

 

いかにも自分は勝ち組、セレブ、何も苦労していない。というようなイメージを周りに植え付けさせる

 

(実際はF1事業だけ見れば、とんでもない赤字でしょう。)

 

そうすることで、内情はひどくてもイメージだけで買いたいという人が出てくる。

 

それをそのまま高値で売ってしまえば、全てがプラスで終わるという計算。

 

逆に、毎週毎週お金がなくていい続けて、疲れた顔をして、飛行機もエコノミー移動しているようなチームを誰が買いたいと思うんだい?

 

 

 

F1の話

 

F1なんて時代遅れ?金と情熱と投資が渦巻くとんでもない世界

 

 

 

 

 

 

 

 

すでに日本は安い国になっている

 

 

この30年以上のデフレで日本のマインドは崩壊している。

 

 

 

Focus

・何でもかんでも安いものを買う

 

・安ければ安いほどいい

 

・それがたとえ日本製でなくても、パクリ商品でもいい。

 

 

それまでの日本は違いました。

 

・高けければ高いほど価値があるに違いない。

 

・いい商品は高くて当然だ。

 

・長年使うものだから、良い物を買う。

 

・家もこだわって作る注文受託

 

 

 

 

 

Focus

この高ければ高いほど良い。
この考えは、景気のいい国。
経済がいい方向に回っている国の考え方。

 

安いものばかりに目が行く国は、貧しい国

考えが消極的に向かっている国の考え方。

 

 

 

 

奇しくも日本はこの2つを30年・30年という期間で経験している日本

 

今の70代の人たちは景気のいい日本を知っている人たち

今の40代以下の人は、景気のいい日本を知らない人たち。

 

 

この両者の考えは全く違います。価値観も違います。折り合いがつくわけがない。

 

だから、政治家は選挙に通るために多数派の高齢者有利の考えを実行します。

 

 

 

           
 

 

 

 

Focus

今回のポイント


 

人を安く使うことで利益を得る経営者が蔓延した。

 

値段競争

 

派遣法改正

 

外国人実習生

 

高齢者ばかりを大事にする政治家

 

格差

 

口だけうまい人間が成功する世の中

 

資本主義の末期症状

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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